1. 英会話スクールでネイティブの先生に習えば英語がペラペラになる?
英会話スクールのテレビCMがいまだにたくさん流れているところを見ると、この幻想に踊らされている人がまだまだ多いようです。
テレビにCMを流すのってものすごい額のお金がかかりますから、それだけたくさんの生徒が通ってるってことです。
週に1回か2回くらい英会話スクールに通うだけでは絶対にレベルアップはできません。
特にグループ・レッスンでは自分の話す時間も少なく、問題外だと思います。
また、たとえプライベート・レッスンを受けたとしても、自分自身で本気になって学習しなければ実力アップは望めません。
実は、英会話スクールに限りませんが、「学校」に通うと、往々にして学習の姿勢が受身になってしまいがちです。さらに、スクールに通うだけで勉強した気になってしまうというマイナス面もあります。
もっとも、英会話スクールもまったく存在意義がないわけでもありません。
ふだん英語を話す機会のない人に会話を練習する場を提供してくれる、という意味では便利な場所ではあります。
真剣に英語を学習している人が、「日頃の成果を発表する場」として利用するのであれば、英会話スクールに通うのもムダではないでしょう。
英会話スクールを毎日の英語学習のペースメーカーとして活用するのであれば、通う意味もあると思います。
しかし、「英会話スクールで教えてくれることを覚えれば、話せるようになる」と誤解して通ってる人が大多数でしょう。
ただ単に英語が母国語であるという理由だけで英会話スクールの講師に採用される外人も多く、生徒に何を教えてよいのかが分からなくて、「レッスン」という名の「世間話」に終始するケースがものすごく多いようです。
さらに、「ほかに雇ってくれる所がないからとりあえず英会話スクールの講師でもやろう」といった「バイト感覚」の講師も少なくないと聞きます。
世間話をするだけで英語がうまくなることを期待するのは、まったく無理な話です。
何年間も英会話スクールに通ってるのにずーっと初級クラスのままという人も少なくないようですが、レベルアップするにはスクール以外の勉強が必須なんです。
2. アメリカに留学すれば英語がペラペラになる?
残念ながら、これも幻想といって良いようです。
英語圏の国へ留学していた人たちをたくさん知っていますが、獲得した英語力という面で費用対効果を考えると疑問を感じざるをえません。
もちろん中には国際会議で活躍している通訳者など高い英語力を駆使できる人もいるのですが、全体から見ると少数派です。
留学中に英語力を飛躍的にアップできる人は、あくまでも留学中に一生懸命、英語を学習(現地の人とコミュニケーションをとることも含め)した結果のようです。
なぜ留学しても英語力が向上しないのでしょうか。
その一因は、なんとインターネットの普及をはじめとする国際化の進展らしいのです。
特にロサンゼルスなどの大都市では、日本の新聞、書籍、映画・TV番組のビデオなどがたいした時差もなく手に入ります。世界のどこに居ようとインターネットに接続すれば、日本に居るのと全く同じ環境で日本のウェブサイトを利用できます。
また留学先がアメリカだったりすると留学している日本人の数も多いですから、日本人同士がかたまってしまうといった事が往々にしてあるようです。
つまり、気を引き締めないとせっかく海外に留学しながら日本語ばかりの世界になってしまうのです。
英語圏に住んでいるという事実に安心してしまうと、むしろ、日本で真剣に学習していたほうが英語力をアップできたのに・・・という状況に陥る可能性さえあります。
ただ、誤解しないで頂きたいのですが、私は海外留学自体を否定しているわけではありません。
いくら国際化が進んでいるとは言っても実際に海外で生活することによる異文化体験は貴重ですし、日本では学べないことを学べる機会も非常に多いでしょう。
ただ、英語力がアップするかどうかという側面からみると、せっかくのチャンスを活かしきれないで帰って来てしまうケースがかなり多いようなのです。
置かれている環境と英語力が直結しないのは留学だけではありません。
じつは日本人全般にもあてはまります。
特に最近はインターネットが普及し、その気になればいくらでも本場の英語を読んだり、聴いたりすることができます。
少し英語ができる人であれば、英語圏のチャットに参加すれば英会話の疑似体験ができます。もっともチャットで英語力を伸ばすことはかなり難しいのですが・・・。
また効果のほどは未知数であるにしろ、自宅で英会話を練習できる環境を提供する英会話スクールまで現れています。
ほんの10年前くらいと比べてもはるかに恵まれた英語学習環境が整っています。
それにもかかわらず日本人の何パーセントが英語を駆使できるでしょうか。
実は英語のできる人の割合は数十年前とほとんど変わっていないそうです。
先程の留学の話ではないですが、たとえ理想的な環境にいても本人の努力がなければ英語力はアップしません。
3. 帰国子女はみんな英語がペラペラ?
帰国子女の英語力は一般に信じられているほど高くない場合が多いというのが私の実感です。
もちろん学校英語のみを学習してきた日本人よりは、英語力は高いです。
しかし何人もの帰国子女(もちろん英語圏からの帰国子女です)の英語力を垣間見てきた結論は、「デキる人もいればデキない人もいる。そして本当に英語の運用能力が高い人はむしろ少数派のようだ。」という事です。
ちなみに私が始めて帰国子女に出会ったのは大学の英文科においてです。
大学1年のころは学校英語しか学習してませんから、特にリスニングの授業のときなど帰国子女ってやっぱりすごいなーって感心してました。
それが大学2年のときに英語漬け生活を初めた結果、1年間でほぼ同じくらいのレベルとなり、大学4年のころには「えっ、帰国子女なのに、なんでこんなのが聞き取れないんだろう」って不思議に思ったこともあります。
当時はTOEICで810くらいの実力しかなかったのにです。
4. 日本人は英会話は苦手だけど、英語の読み書きは得意?
日本人が英会話を苦手としていることについては異論はありません。
問題は、日本人は英語の読み書きが得意なのかどうかです。
実は、一般の日本人が得意なのは、じっくり時間をかけて英語を分析・解読することであって、ほとんどの人は「スラスラ読める」レベルには達していません。
また、英語を書けるように錯覚しているのは、中学や高校で英作文をやったことがあるからでしょう。
ほんの1行か2行の日本語を英語に訳すのに5分も10分もかかってはいませんか? スラスラ書くことなど不可能に近いのではないですか?
もし、あなたが英語をスラスラ書けるのであれば、あなたは英語をスラスラ話せるはずです。
外人が日本語を話す場合を考えてみてください。
「日本語はだいたい話せるんですけど、漢字やひらがなとかは書けないんです」と外人がいうのは、ごく自然なことですよね?
日本語をスラスラ書ける人が「私は日本語は話せないんです」と言うのは、どう考えても不自然じゃありませんか?
実は、あなたの英語が実用に耐えうるかどうかは、どのくらいスラスラ読めるか、スラスラ書けるかで、かなり正確に判断できます。
残念ながら、学校英語ではこうした「スラスラ能力」を開発することは全くやっていません。
つまり、「日本人は英語を話すのはダメでも、英語の読み書きはできる」というのは全くの幻想なのです。
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